電子線後方散乱回折法 (EBSD) はSEMにおける材料解析において必須の手法です。EBSDは結晶粒径、集合組織、結晶方位といったエネルギー分散型X線分析では得ることが出来ない情報が取得可能であり、第二相の識別や主相に対する第二相の方位関係が判ります。
EBSDに関して重要な点は、試料最表面から10nm以下の領域からの信号を利用していることです。それゆえ、その試料作製は難しいとされてきました。最も一般的な試料作製法である機械研磨では工程が複雑になりがちで、またソフトマテリアルや多孔質材料、大きく異なる相からなる多相材料などに対しては研磨が困難であり、良好な結果を得るためには試料作製に対する豊富な経験が必要とされます。
ブロードアルゴンビームツールはこれらの試料作製の複雑さから解放します。本ウェビナーでは、GatanのPECS IIとEBSDにおけるアドバンテージをEDAXとの共同発表でご紹介します。Gatanのブロードアルゴンビームツールによって、機械研磨による試料作製では不可能であったEBSD測定が実現されます。
講演者
佐伯 哲平、アメテック株式会社、ガタン事業部
川畑 正伸、アメテック株式会社、エダックス事業部
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